10月中旬、14時30分、気温28度、微風、晴れ、雲量は約60%、チョウの活動には好条件でした。この時期、霞沢の東屋のある平地ではモミジ、ウワミズザクラなども少し色付き、カンザクラがちらほらと咲き始めていました。その東端には沢があり丸太橋を渡るとヒヨドリバナの群生地です。丘陵の北斜面林縁にあるこの地は、日照が場所によって大きく異なります。そのため、ヒヨドリバナの開花期も7月から11月までと長期になり、多くのチョウ、昆虫などが吸蜜に訪れます。
ここでは当グループが3年前より「アサギマダラの飛来地整備計画」の一環としてヒヨドリバナの保護育成活動をしており、毎秋、その成果としてのアサギマダラの飛来を心待ちにしていました。その日も、同じ思いでヒヨドリバナの群生地を見渡すと、東側の林縁、日陰のヒヨドリバナで吸蜜している一頭のアサギマダラが目に入りました。この地で初めての出会いになりました。今後、この地が多くのアサギマダラにとって安全な吸蜜地になることを願っています。