クロヒカゲ

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 クロヒカゲは、北海道から九州まで、日本全土に分布するチョウで、ササの繁茂した山林で多く見ることが出来ます。日中はササ薮や広葉樹の葉上に静止し、その近くを敏速に飛び回ります。食餌は、クリなどの花の他、クヌギ、コナラ、ミズナラなどの樹液、また、腐熟果、獣糞などです。

 この写真は、9月中旬の蒸し暑い日、山仕事の休憩時間に撮りました。最初、汗で湿気たズボンの上から吸水をしていましたが、ズボンから人差し指で掬い取り、放そうとすると、そのまま指に留まり、汗を吸い始めました。チョウの吸水行動は、主としてオスの行動で、汗は、それに含まれる塩化ナトリウムを吸収するため、と言われています。
 塩化ナトリウムは、雄の交尾行動を活発にする他、交尾後、雌の体内に注入する精包の重量、有核の精子数にも大きな影響を与えていることが近年の研究から分かってきています。

クロヒカゲ

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